梁相(1918-1978)

梁相 葉問最初の入室弟子(香港撮影)

梁相(Leung Sheung/りょうそう)は広東省南海出身の香港の武術家。龍形拳、白眉拳、蔡李佛拳などの中国武術を修得・精通。葉問宗師との出会いを機に詠春拳に魅了され、以降は葉問の一番弟子として詠春拳の発展と昂揚に尽力した。

香港移住後の1950年、梁相は労働組合連合団体「港九飯店職工総会」の書記長に就任。当時、広東省仏山から国共内戦を逃れ香港に亡命して来た葉問の一番弟子となり,その長躯強力と俊敏な動きで「詠春標指王」と呼ばれた。 葉問の四大弟子(駱耀「尋橋王」、徐尚田「小念頭王」、黄淳樑「講手王」)の年長で、ブルース・リーの先輩にあたる。

梁相は詠春拳の発展への貢献とその技術力の高さで広く認められていた。他門の素養と知識をもとに行った革新的な取り組みが高く評価され、「理論を検証できるのは実践を通じてのみ」という確固たる信念も尊敬を集める理由となった。「梁相に習えば必ず上達する」と言われるほど定評があった。

梁相の忍耐強い指導の下、 詠春四虎とよばれる郭強(長脚虎)、王柱(短脚虎)、鄭北(笑面虎)、鄭福(玉面虎)の四大弟子や、鍾萬年、陳春保、梁錦棠、林樹成らをはじめとする優秀な弟子を輩出し、香港、マカオ、台湾、中国本土、日本など世界中で詠春拳を広く知らしめた。

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