Tag Archives: wingchun

2月 1, 2026

『”隠れた英雄“梁相宗師』出版記念イベントに参加しました

2026年1月24日、香港・尖沙咀の商務印書館で開催された、葉問宗師の高弟として知られる梁相先生(師公)に関する書籍の出版記念イベントに参加し、来場者の皆さんとともに先生の歩みを振り返りました。

(講演動画) https://youtu.be/4pd8Fk9Cvak

梁相先生は、葉問宗師が国共内戦後に香港へ渡ってきた時期(949年前後~1950年)、決して余裕のある生活状況ではなかったにもかかわらず、兄弟弟子である駱耀(Luk Yiu)、徐尚田(Tsui Sheung Tin)師叔公らと力を合わせ、葉問が香港で生活し指導を継続できるよう支えた人物として語られています。そうした支えは、詠春拳が香港に根付いていくうえでの土台を形づくりました。

時代背景は1950年代前半、香港における詠春拳がまさに黎明期を迎えていた頃です。一方、梁相先生は病のため1978年に、わずか59歳で逝去されました。

徐尚田(Tsui Sheung Tin)や黃淳樑(Wong Shun Leung)師叔公らに比べると、歩みを体系立てて知るための資料が相対的に限られてきました。梁相先生ご本人の謙虚な人柄、そして弟子たちもそれを受け継いだことが、結果として公に語られる機会の少なさにつながった面もあるのかもしれません。

しかし、詠春拳発展史における梁相先生の役割は無視できるものではありません。歴史的事實を後世に伝えるという問題意識のもと、このたび歴史研究者であり梁相先生の初期の弟子でもある郭少棠教授が、主要弟子11名によるエッセイも収録し、この“空白”を補うべく書籍を刊行されました。

歴史学者による書籍であり、誇張表現は極力排除され、梁相先生の実像を現在に立体的に浮かび上がらせてくれる内容となっています。

今回、梁相門下の一員として師匠と一緒にイベントに参加でき、とても貴重で有意義な思い出になりました。

(書籍の購入リンク)https://www.mybookone.com.hk/…/20109…/9789620734878.html

1月 18, 2026

詠春拳の影の立役者:梁相先生の実像に迫る(新刊推薦)一級歴史資料

葉問を支えた男――梁相先生再考(重訪詠春隱俠梁相宗師/REVISITING THE LEGACY OF WING CHUN’S HIDDEN HERO — GRANDMASTER LEUNG SHEUNG)By 郭少棠 (Kwok Siu Tong) 

香港詠春拳が形づくられていく、その最初期を静かに支えていた人物――梁相先生。本書『重訪詠春隱俠梁相宗師』は、そんな「知る人ぞ知る」梁相先生。本書『重訪詠春隱俠梁相宗師』は、そんな「知る人ぞ知る」梁相先生にあらためて光を当てた一冊です。

梁相先生の直系弟子や同門による貴重な証言を軸に、数多くの歴史写真を交えながら、1950年代、葉問宗師が香港に渡り、初めて拳班を開いた当時の様子を丁寧に描いています。梁相先生が義をもって葉問宗師を支えた経緯は、これまで断片的にしか語られてこなかった香港詠春の出発点を、より立体的に伝えてくれます。

本書が印象的なのは、神話や誇張に頼らず、「人」としての梁相先生を描いている点です。技の巧みさ以上に徳を大切にし、師であると同時に父のように門弟と向き合った武学教育家としての姿。清貧を受け入れ、武術を商品として扱うことを良しとしなかった生き方が、静かな筆致で綴られています。

全編は中英対照のバイリンガル構成で、研究資料としても読み物としても価値の高い内容です。先人への敬意を込めた記録であると同時に、葉問系詠春拳の初期史を知るための貴重な一次資料でもあり、今の武術界を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。

詠春拳の「根っこ」に触れてみたい方に。
日々拳を磨きながら、その意味を考え続けている方に。
静かに心に残る一冊として、おすすめしたい本です。

購入リンク↓↓

https://www.mybookone.com.hk/page/detail_w/2010971179628945409/9789620734878.html